“はいがふくらむ”といいましたが、はいは、自分の力でふくらむのではありません。
(中略)
息をすいこむときは、むねのろっこつ(あばらぼね)についている、きんにくにのはたらきで、むねの内側のかべが大きくひろがります。それにひっぱられて、はいがふくらみ、空気がはいってきます。
いきをするのはなぜだろう―呼吸とじゅんかん (子どもの“いのち”を守る)
こども向けの本だと思って読みましたが、呼吸のメカニズム、肺の仕組み、鼻や鼻毛の役割など、しっかり学べる内容になっていました。イラストが多いので絵本のような感覚でさらっと眺めても理解できるのが嬉しいですね。
とくに、肺には筋肉がないというくだりが興味深かったです。肋骨についている筋肉(肋間筋)、胃袋の上あたりの横隔膜の伸縮によって、体内の肺が膨らんだり縮んだりするとのこと。胸やお腹が大きく膨らむように呼吸を意識してしっかりやれば、身体内部の筋肉トレーニングになるのだと勉強になりました。
もしかしたら、猫背の姿勢で息をしている状態は、あまり肋間筋を使っていないのかもしれないですね。
いきをするのはなぜだろう―呼吸とじゅんかん (子どもの“いのち”を守る)
著者(構成・文):藤森弘
画家(絵):浅野りじ
出版社/メーカー: 偕成社
発売日: 1996/03
メディア: 大型本
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