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ざつがくしてます☆ by ゆうはん

遺伝子(DNA)は、進化で乗り物を変えてきた?

 

 

 

しかし、何よりも驚くべきことは、最初に誕生した生命の「複製子」が、無数の生物を「乗り物」にしながら進化を続け、結果的に四十四億年も生き延びているということです。

 

感性の限界――不合理性・不自由性・不条理性

 

 

 

 

 

生命・生物は、遺伝子(DNA)のための乗り物に過ぎないという話。ドラマの「スペック天」の中にもそういったセリフがありましたね。


今、自分が存在しているというのは、遡れば最初の生命が存在するという証ですよね。何億年もの年月、環境に応じて姿を変え、命のバトンをリレーしている。そう思うと「生きている」ということ、それだけでも凄いことなのだと感じます。


生き残るために乗り換えを続けている遺伝子。身体が乗り物だとするなら、どこへ向かっているのか?環境によって乗り物を変えてきた遺伝子にとって、環境を支配することが到達点・目的地なのかもしれないですね。生きている環境そのものを変えることができれば、乗り換える(進化する)必要はなくなりますから。


そういう意味では、人間は一つのゴール・到達点ですよね。自然(地球・宇宙)を理解・解明し続け、自分たちの都合の良いように所有して我が物顔でいられる。遺伝子にとって居心地の良い一つの理想に辿りついているのだと思われる。


と、同時に進化の立場が逆転…自分たちの思い通りに地球を扱う(破壊する)ことで、人間は環境を進化(変化)させる存在になっているのかもしれないですね。そう考えると、生物が住めなくなるほど地球環境を破壊してしまう“原子力”という力は、環境に負け続けていた遺伝子にとって待望の力ということでしょうか。

 

「環境(地球)と人間(人類)の関係」って、内臓と頭脳の関係に似てますよね。内臓は文句も希望も言わず、モクモクと生命活動(呼吸・消化・成長)を続けてくれている。陰ながら支えてくれてる。なのに、意思や欲望で頭脳は暴走して、内臓に無理をさせて壊してしまう。それが自分の寿命を縮めることになっているのに。

 

 

 

 

 

感性の限界――不合理性・不自由性・不条理性 (講談社現代新書)

作者:高橋 昌一郎 (著)

 

 

 

もくじ


序章 シンポジウム「感性の限界」開幕―結婚披露宴会場より
 結婚の選択/人生の決断/愛と別離/シンポジウム再開
第一章 行為の限界
 1 愛とは何か
 2 カーネマンの行動経済学
 3 二重過程理論と不合理性
 4 人間行為の限界と可能性
第二章 意志の限界
 1 自由とは何か
 2 ドーキンスの生存機械論
 3 進化と不自由性
 4 人間意志の限界と可能性
第三章 依存の限界
 1 死とは何か
 2 カミュの形而上学的反抗
 3 意識と不条理性
 4 人間存在の限界と可能性

 

 

 

 

9784062881531

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