末端支点
末端支点の片側作用だと、硬い棒のままに見える
重心支点
重心に支点が発生するように両端を相互作用させることによって、硬い棒が軟らかい棒に見えてくる
ボールペンの端っこをギュッと握って振ってみる。ボールペンは材質どおり硬いものに見える。これが末端支点。
今度は、ボールペンの端を人差し指と親指で軽くつまむようにして支えて振ってみる。まるで柔らかいスティックチーズのようにグニャグニャなものに見えてくる。これが重心支点。
両者の違いは、支点となっている点が固定されているか、されていないかの違い。支点が動く重心支点は“支点揺動”と言われる状態でもあります。
端をつまんで横にしたボールペンを、もう一方の空いている手の人差し指で下から支えてみる。つまんでいる指を上下させることで、指にのっている部分が左右に動く。感覚的には、ヴァイオリンを弦で弾いているような感じでしょうか。
支えている接点が移動する。この時、ボールペンの両端は互い違いに相殺しあっている。つまんでいる指を下げれば、反対側は上がるように。
ダンスなどで体がしなやかに見えるのも、こうした重心支点なのかもしれないですね。頭部(あるいは肩)とお尻(あるいは腰)が互い違いに動きながら支点となる重心が移動している。
固いものを柔らかく見せられる動き。筋肉を緊張させ、体を固めながらも柔らかく見える動き。剛の中に柔があり、柔の中に剛がある矛盾した状態を両立させるのは、自分の体(体幹部・胴体)をぐにゃぐにゃに見えるボールペンのように扱うイメージなのかもしれないですね。