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ざつがくしてます☆ by ゆうはん

重みを支える骨格

 

 

 

「重み」を力として使えるのも、骨格があるからで、もし人間に骨格がなかったら、この原理自体が成り立たなくなります。


地上に直立して生活し、「動き」においても、「力」においても合理的な身体運動を行えるのは、すべて骨格を有しているからです。


「動き」とは、最小限の筋収縮で骨を動かし、骨の位置が移動することによって生じる現象です。「動き」を作りだすのは、必要最小限度の筋収縮によって動かされる骨格であり、無駄な緊張を伴い、筋肉まで骨のように固めてしまう「動き」がいかに不合理であるかを十分に理解してください。


硬い必要があるのは骨だけです。

 

 流体の発想×脱力の術技

 

 

 

もしも人間に骨がなく、スライムのような状態だったら、筋肉の力だけで重力に逆らうのに相当な力が必要になると思います。常に力を入れていないとグニャっとつぶれてしまうので、一日立っているだけでヘトヘトに。


テントを張るときのように、骨組みが構造を支え、ロープとペグで安定させる。人間の筋肉は、動作のためにあるのではなく、姿勢を維持するため、重力とバランスするためにあるロープやペグのような感じでしょうか。


たとえば、足元に落ちている硬貨を拾うという動作。筋肉で体を動かすと、屈伸するようにして足腰を曲げてしゃがむような動きに。


重力とバランスするように筋肉を働かせると、片足に重心を乗せ、股関節から折り曲げるようにして片足を浮かせながらの動きになります。股関節が天秤の中心で、上半身と足とがバランスをしているような感じ。“ししおとし”が、カコンっと倒れるようなイメージ。筋肉は軸足で体を支えるため、お辞儀して上半身と下半身のバランスをとるために使われる。

 

どちらの動きが心地良いかというと、バランスがとれた方が気持ちがよかったりしますよね。そして、一度バランスを感じて動けるようになると、自然とバランスするような動きが主体に。それは、一度自転車に乗れるようになると、乗れなくなった状態に戻れないような感じに似ているように感じます。

 

“動く”というと、ついつい筋肉に力を入れることを意識しますが、“バランス”を意識した方が上手くいく?自転車が乗れるのようになる瞬間というのは、そうした筋肉主体からバランス主体にスイッチが切り替わる一つのポイントなのかもしれないですね。


ちなみに、年齢とともに太りやすくなるというのは、バランスを維持する筋肉の低下が原因なのだと感じています。猫背だったり、背もたれに支えてもらったり…重心位置を高めにバランス維持することを止め、楽な姿勢でいることでテントを支えるロープが緩んでいる。そうした姿勢を支える筋肉量の低下が基礎代謝の低下となって太りやすい体質になっているということではないでしょうか。


「肩甲骨を締めるように使う」「イスに軽く腰掛ける」というのも、すべて重心位置を高めにキープするイメージなのかもしれまないですね。つまり、ダイエットが上手くいかないときには、自分の重心位置を疑ってみるのもポイントなのだと思いました。

 

 

 

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※ Amazonのアソシエイトとして、ゆうはんは適格販売により収入を得ています。