「七本の指で絞り上げるように」と意識して握られる拳は、薄紙を裂く切れ味がある。
電話帳の1ページを吊るして拳で射抜く。手応えのないペラペラな小さな紙をスパッと真横に切り裂く突き。沖縄琉球空手“手(てぃ)”の打撃の秘密は、拳の握り方にあるようです。
五本の指で握る拳は、人差し指、中指、薬指、小指の四本を真っ直ぐ縦に握り込み、親指を添える。
七本の指で握るイメージは、親指と小指の外側にさらに1本ずつ指があるような感じでしょうか。手の平の付け根辺りから真横に指が伸びていると仮定して横から握り込む。
この方法ですと、親指以外の4本指を真っ直ぐ縦に握り込んだ拳を、さらに真横からすぼめるような感覚になりますね。拳がギュッと一つの塊になったような充実感。まるで腕の先に弓矢の矢尻が付いているような状態に感じます。